【熊五郎とシキ015】待つ時間を楽しもう

突然ですが、皆さんは
何かを「待つ」のは得意ですか?苦手ですか?

乗鞍では何を待つ時間が長いかって言ったら、もうそれは「春」のことでして……。
なにしろ、冬が半年近くあるわけですから。
で、今日はその「待つ」ことについてのおはなし。

のりくらの春はのんびり。街の桜が終わっても、まだここでは、ようやく春の気配がちらほら顔を出す、ゆったりとしたペース。寒い季節に待ちわびた春だからこそ、その訪れに心を向け、変化をじっくりと味わうのに必要な時間なのかもしれない。移り行く季節を追いかけるのではなく、移ろいを待ち、それと共にある変化を眺めてみる……そんな楽しみ方がここにはあるのです。

【編集後記】
以前の私は、あまり待つことは得意ではありませんでした。
多分、自分の時間を奪われているような気がしていたからだと思います。
そう言いながら、自分自身も遅刻しがちで、しょっちゅう人を待たせたりもしていたんですけれど…(笑)

でもいつからか、「待つ」ということにそこまでこだわらなくなったというか、
「待つ」ことで見える景色の方へ目を向けられるようになってきたようで、

「それもまぁいいじゃない」とか
「待ってみて、よくよく味わってみないと分からないこともあるなぁ」

とかって思うようになっている自分に気づきました。

特に、小さい子どもと生活をしていると、
子どもを「待つ」時間がものすごく多くて、
以前はいちいちイライラしたり、
その待ち時間を短縮したいばかりに、
「早く早く!」と急かすことも多かったのですが、、、

でも最近は、この目の前のひとは、

「何を考えているんだろう」「何を見ているんだろう」「何につまづいているんだろう」

と、得体の知れない生物を好奇心をもって眺めるというスタンスでいることが多くなっているなと感じています。
もちろん、いつもいつも寛容ではいられるわけではないですし、
「ふぅん。今はそうしたいんだね。」と眺めて、スルーすることも多いです(笑)

で、そうして接していると、子ども自身は、己のワールドをのびのび追求していくんですよね。面白いことに。

あれ、何の話でしたっけ。

そ、そう。春を待つことについてでした。

春と言えば桜。
乗鞍ではまだ名残雪が舞う頃、街なかでは桜が満開になっていたりして、
余計に春の訪れをまだかまだかと待ちわびるわけですが……

ゆっくりゆっくりとやってくる乗鞍の春待ちの時間は、
もしかすると、心と体をめいっぱい春へ向け、
春を感じる準備をするのに必要な時間なのかもしれないなぁ
なんて、思ったりするわけです。

この春を待つ時間がたっぷりあるからこそ、
春が訪れる小さなサインや、
それらを見つける喜びや
それと共にある、自分自身の変化をじっくりと味わえる。

そう思うと、春待ちの時間ってものすごく贅沢な時間。

乗鞍の春本番はこれからです。
ゆっくりと、そしてじっくりと、
乗鞍の春を味わってみませんか?
ワクワクした心もちで、春を楽しむ乗鞍の人たちのなかで。
(むふ。春の山菜の季節ももうすぐそこに!今日は今年お初のフキノトウの天ぷらを食べて……染みました(泣))

ではこのへんで。
来週またお会いしましょう。

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