熊五郎ファンあらわる(笑)

ゲストハウスRaichoにて、今週開催していた「のりくら湯治養生ウィーク」。
私の方で担当しました食養生のパートも、無事に提供することができました。

乗鞍へ移り住んでから、ずっと胸に秘めていて、なかなか実行へ移せずにいましたが、
今回、オーナー佑馬を筆頭に、スタッフで協力しながら、企画のご提供へと漕ぎつけることができました。

初の試みでしたが、やってみて分かることってたくさんありますね。
今日、本来であれば、熊五郎とシキの更新日なのですが……
せっかくなので、今回の湯治養生のことを書かせていただけたらと。

実はですね。
今回お申込みいただいた方の中に、このブログをものすごく読み込んできてくださった方がいて
嬉しいやら恥ずかしいやらで、びっくりしてしまったのです。
顔の見えない方に向かっていつも書いていたのが、読者様と実際にお会いすることができ、
このつたない熊五郎の世界観にも共感いただいていたり、その他の記事も何度も読んでくださっているということを知れて、
身の引き締まる思いと言うか、改めて、この先も丁寧に紡いでいきたいなぁと思って。
この場を借りて…いつも読んでくださり、ありがとうございます。
とにかく、熊五郎も感涙しております!笑

さて、
「本来の自分にかえる」というテーマで、自然散策・ヨガ・食養生・子どもの自然教室をご提案をした今回の企画。
私が今回この企画でご提供したのは、食養生のパートでした。
どんな内容だったのか?またその背景は……?

もし、これを読まれている方のなかで、「本来の自分にかえるって??」
という疑問がわいてくるとしたら、、、

私は「元気であること」、と解釈しています。
元気とは、元の気の状態。
元、ということは、人は本来、元の気の状態を知っているということですね。

表面上、どんなに元気に見えていたとしても、内面には嘘をつけません。
それは、いつしか不調として表面にあらわれてくるから。

人間関係・仕事・環境・生活習慣など、自分を取り巻く様々な「ひと」・「もの」・「こと」が影響を及ぼしあいながら、ちょっとしたきっかけから、知らず知らず元の気の状態から外れていく。
その状態が次第に積み重なることで、心身のバランスが崩れてきたり、自分自身との関係や他人との関係が悪化したり……。

家庭内・仕事上の人間関係のこじれ、子育てや仕事上のトラブル、ご自身の体の状態がちょっとした不調としてあらわれてくる状態…

それこそが、気が乱れている状態。
その状態を見て見ぬ振りしたり、感じていないふりをするのではなく、まずは観察をしてみて、ああ、そうなんだ。と気づいてあげていただきたくて。

今、不調や乱れを整えるには、さまざまな方法やメソッドがありますね。
それを習得して自力で整えるときがあってもいいし、もちろん誰かに・何かに頼ることがあってもいい。

その、たよる、という選択肢のなかで、場所の力を頼るのも、大いにアリだと思うのです。
まさに、この信州・乗鞍という地の「気」をできるだけ取り入れていただくなかで、気の乱れが自然と調律され、元気になっていく。
それを私自身、乗鞍へ移り住んでからというもの、身をもって実感しているから、、、
だから、とにかくここに身を置いて、心と体めいっぱい、乗鞍を味わってみてください!とお伝えしたくて。
でもそれには、ちょっとしたコツがあると思うのです。

そんなわけで、ここ乗鞍で、気を調整するための一つのきっかけとして、食養生のご提案をしてみました。

乗鞍に自生する、生命力あふれる季節の山菜や野草の力をちょっとお借りしつつ。

余計なものは使用せず、また手を加えすぎず、本物の調味料で素材本来の持ち味を活かすように。

日本人・信州人・乗鞍の人が昔ながらに体得してきた、食の知恵を拝借して。

派手さも目新しさもないシンプルすぎるものだったかもしれません。
でも、どこか懐かしさのある食事だったのではないかと思います。


今回の参加者様より
「五臓六腑にしみわたりました」
「優しいごはんでした」
というお声をいただき、手ごたえのようなものを感じています。

そして、食を広い意味で捉えるならば、口にするもの以外にも、自分の心の持ち方や自分を取り巻く環境→心、太陽、空気、水なども含まれる、というのが実は食養生のベースとなる考えかた。
その優先順位のつけ方や、向き合い方についても、お話会にてお話しました。

ご自身を労わり、気のめぐりを良くすることにフォーカスした時間を。
ここのりくら湯治養生でのご滞在から、ご自身を労わる時間をもつことが、日常へと続きますように。

のりくら湯治養生は、7月、9月、10月も開催予定です。
より参加していただきやすい形にブラッシュアップして参ります!
詳細は、またご案内しますね。
もし、事前案内をご希望の方がいらしたら、ぜひこちらのお問い合わせフォームより
「のりくら湯治養生 事前案内希望」とお送りくださいませ。

お問い合わせフォームはこちら

【熊五郎とシキ020】めぐる水を感じてみよう

ここ数日、雨が続いていた乗鞍です。
今朝は葉に落ちた雨粒が宝石のようでした。
この雨粒ひとつぶが、この葉に巡ってくるまでのときに、思いをはせてみて……。
今日は、そんな、水の巡りに関するお話です。

自然界では、滞ることなく水がめぐっている。山々から大地にしみこみ、川となって下り、広い海へと行きつく。そして海に行きついた先は、水蒸気となって大気へ昇り、雨や雪となってまた山へと降り注いでいく。その大きな流れのなかで、水は私の身体にもとり入れられ、絶えずめぐっている……。乗鞍の清らかで力強い水の流れは、その「めぐる」力を思い出させてくれるのです。
【編集後記】
今朝の雨のしずくを見ていて、ふと思うことがありSNSにも投稿したのですが、
水って、本当に面白いなぁと。

雲、空、海、川、土、木、森、雨、雪、雲、、、

様々な環境要因に影響を受けながら、絶えず巡っていて、
その流れのなかのただいっとき、が、今。
雨のしずくも、この大きな流れのなかのただいっときの姿。

そんな水のことを想うと、
大きな流れのなかで、良いと見えるときもあり、悪いと見えるときもある。
ただただそういう時がある、ということにすぎず、
ずっとそのままの状態が続くわけではなくて、
また次のステージへと巡りはじめるときが来る、のが自然の摂理なのだろうなと。

で、その巡りの力はきっと、私たちの中にも備わっているのだろうなと。

それと同時に、
自分の内側が整って、気が巡り始めると、結果として外側が自然とそれについていく、ということを乗鞍での暮らしのなかで、よく実感しています。
私の場合で言うと、例えば「肌の変化」であったり、「基礎体温の変化」であったり、「表情の変化」であったり、巡ってくる「仕事の変化」であったり。
挙げだすと、きりがないかも。まだまだあります(笑)
どれも、自力コントロールしようとしていたわけではなく、自然とよい状態に変化しているようなのです。
特に「肌の変化」は特筆すべきものだな、と思っています。
私、実は乗鞍へ来るまで軽めではありましたが、アトピー肌だったのです。
ストレスが肌にすぐ出てしまって、特に関節部分の湿疹に悩まされ、皮膚科に通い続けていました。
でも、乗鞍暮らし3年目の今、気づけば湿疹知らず、肌トラブルもほぼなく、心なしかキメも細かくなっているような(←あくまでも自分比です・笑)。
きっとこれは、内側から変化しているのだろうな、と。気の巡り、血の巡りが良くなっているのだと思うのです。

「気を巡らせること」

↑私は食養生でこのことを学び、乗鞍で日々、少しずつ実践しておりますのです。
乗鞍には、気の巡りをよくし、元気になっていくという、
その元気の種が、そこかしこにあるんですねー。
数日の滞在であったとしても、みるみる自然のエネルギーがチャージされ、本来の元気が戻ってくるのです。
Raichoに来られるゲストを見ていると、その前後の表情の変化に驚かされることもしばしば。

でも、じゃあ実際に乗鞍でどんな滞在をしたらいいのだろう??
そんな疑問をもたれたら、ぜひ私たちRaichoスタッフに聞いてくださいませ。
日々、チャージされまくりの私たちですから。様々なご提案ができるかと!

来週に控える「のりくら湯治養生」では、実はのりくらをまるっと味わえる滞在のご提案をしています。
私のパートでは、広い意味での「食」を通して「気を巡らせる」エッセンスを「のりくらし」での実体験とあわせてシェアする予定なのです。
またその様子などもご報告しますね!

ではこのへんで。
来週またお会いしましょう。

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【熊五郎とシキ012】呼吸を意識しよう

昨日の春分の日は、真冬に逆戻りしたかのような乗鞍。
雪がしんしんと降り積もり、辺り一面が真っ白になりました。
そうは言っても、今日は日中、日が差し込むと、降り積もった雪がみるみるとけていき、
あぁ、やっぱり春は近くにやってきているんだなぁと感じることもできたり。
乗鞍の空気も、確実に春へと移り変わっているようです。
こうして季節の移り変わりを肌や空気で、ダイレクトに感じることができるのは、きっと、乗鞍の環境のおかげなのだろうなぁ。

さて、今日はその空気を自分の体にとりこむこと、すなわち、呼吸についてのおはなしです。
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長寿日本一の信州から学べること part1~厳しい環境と味わい深い人生の関係~ 

信州・乗鞍に移住してきてもう間もなく1年。
息子も無事に1年生を修了でき、春休みが始まりました。
春、と言っても、今日の乗鞍は冬に逆戻り。木々に雪が降り積もる様が、それはそれは綺麗で。。。
とにもかくにも、私たち親子にとっては、濃ゆい濃ゆい1年だったなぁ。

私はというと、息子が最近、どこかから仕入れたとある情報から、疑問を投げかけてくれたことをきっかけに、改めてここ信州・乗鞍の良さを実感しているところです。
その質問はというと、

「なんで長野県はさぁ、日本で一番長生きの県なの?」

というもの。
こちらに移ってくるまで、長野県が長寿日本一だということを私は知りませんでした。
イメージでいうと、沖縄が長寿日本一かなぁなんて、ぼんやりと思うくらいで。
調べてみたところ、少し前までは沖縄が日本一だったようですが、長野県は数年前から県をあげて様々な努力を重ねたこともあって、堂々の一位になったようです。
その「健康である」ためのヒントが、ここ信州の暮らし(特に信州の食!)にあると思ったので、
今日からシリーズでそのお話をしたいと思います。

※そもそも「〇〇歳まで生きたい!」とか「長生きしたい」という願望は人それぞれの考え方があるかもしれません。
だから、長寿がいい!とか、長寿を目指そう!というのは、万人の思いや願いではないように思います。
でもきっと、「心も体も健康でいたい」という願いは、誰しももっているのでは。。。
長寿(平均寿命が長い)の県=心と体が健康な県 というわけでは必ずしもないけれど、それでもやはり、平均寿命は健康を表わす1つのバロメーターに違いないな、と私は思うので、その視点に立って、話を進めていきます。

横山タカ子さんの著書から信州の食を学んで

ちょうど最近、長野県在住の料理家、横山タカ子さんの著書を読みました。

「信州の知恵に学ぶ 日本一の長寿ごはん」

横山さんは、長野県大町市生まれで、長年にわたり信州の伝統食を研究し、地元の食材を生かしたオリジナルレシピを考案されている、信州の料理家といえば!という方です。
こちらに移ってきてから、私はいくつか横山さんの本を手にする機会がありました。
信州ならではの素材を活かしたレシピや、砂糖を極力使わないレシピが気に入って、最近よく参考にしています。

先の本の中で、横山さんは信州が長寿日本一である理由として、4つのポイントがあるのではと書かれていました。
今日はその1つ目のポイントを私見も含めてお話ししますね。

野菜をたくさん食べる信州人

長野県は野菜の消費量が日本一!
長野県は南北に長く、その土地その土地でさまざまな種類の野菜を育て、それぞれの調理法で食べる習慣が「郷土食」として根付いてきたそうです。
そんな環境の中で、自然と野菜をたくさん食べることが、長野県が長寿日本一になった理由の一つではないかと書かれていました。

確かに、乗鞍にも夏場には美味しくてみずみずしい野菜がたくさん収穫されます。
伝統野菜の「番所きゅうり」はその代表かと。

番所きゅうり以外にも、昨年は乗鞍で栽培されている美味しい夏野菜をご近所からたくさんいただいたなぁ。
ありがたいことでした。
(その時の記事はこちら「伝統野菜 番所きゅうりの探求」)

ここ乗鞍含め、信州産の野菜は、平地のものに比べて、美味しさ、みずみずしさがすっごくあるんですよね。
その理由の1つは、信州の清涼な空気ときれいな水のおかげ。
またもう1つは、信州では朝晩の寒暖の差が大きいのですが、その寒暖差が作物の美味しさを増してくれるのだとか。

※なぜ寒暖差が大きいと野菜が美味しくなるのか。
その理由は、野菜ソムリエのうえはら美穂さんのブログ記事に詳しく書いてありましたので、ご興味ある方は読んでみてくださいね。
http://ameblo.jp/831miho/entry-12086946558.html

そんなわけで、野菜が美味しければ、口にする量も自然と増え、そのことが健康につながっているということ。
あぁ。高原野菜の季節が、今から待ち遠しいです。

厳しい環境は、工夫を産み、喜びを深める!?

寒暖差と言えば、、、
そういえば、秋の紅葉が綺麗なのもの、寒暖差のおかげでした。
(その時の記事はこちら「紅葉が教えてくれた振り子の法則」)
この寒い↔暖かい(=陰↔陽)の振り幅の大きさが、味わいや喜びを増してくれるというのは、紅葉だけでなく、野菜にも言えるのですね。

人が生きていく上でも、様々なことで陰(例えば辛い・哀しい・厳しい…)も陽(例えば嬉しい・楽しい・幸せ…)も経験する機会があるけれど、紅葉や野菜と同じで、味わい深く、喜びの深い人生にするには、きっとどちらも必要なのだろうな、と。
改めてそう思うのです。

これは全くの私見ですが、、、
きっと信州人は、冬の寒さという厳しい自然環境があるからこそ、
陰と陽のふり幅の大きさを脈々と味わって、
四季の暮らしの工夫を重ねつつ、
今ここにある喜びを深める、
ということを自然としてきた人たちなのではないかと。

きっと、乗鞍もそうだと思うのです。
例えば乗鞍の春の名物 山菜をとってみても、
冬の厳しさがあったからこそ、春の芽吹きの季節、すなわち山菜のとれる季節が心底待ち遠しく、
昔からそれらの扱いが様々に工夫されていき、、、

見つける楽しみ

採る楽しみ

調理する楽しみ

味わう楽しみ

また来年に味わう楽しみ

そんなたくさんの楽しみをめいいっぱい味わう文化があるという。

体の面では、春は冬の間にたまった老廃物を排出するデトックスの季節。
山菜たちは、そのデトックスに大いに役立つ食材なわけですが、
体に本来必要なことを 心からも欲して、
自然界の理にかなったかたちで、自然と心と体に取り入れてきたのですね。
まさに、山菜を味わう一連の流れは、「今ここにある喜びを深める」好事例だなと。

山菜を味わうことは一つの例でしかありませんが、
もしかするとこんな風に、無理なく自然に「今ここにある喜びを深める」ことって、
心にも体にも負担がないばかりか、良いことづくめ。
そんなことが、実は健康長寿につながることなのでは……!と思うわけです。

信州(乗鞍)だから味わえること 信州(乗鞍)でなくても味わえること

ここまで書いてきて、私は信州(乗鞍)人の一員であることに、誇りさえ感じてきました。(まだ一年生を修了したばかりだけど・笑)
でも、私が言いたいのは、信州(乗鞍)万歳!とか、信州(乗鞍)人ってすごいでしょ!ということではなくて、
そのふり幅の違いはあれど、信州に暮らしていてもいなくても、その「今ここにある喜びを深める」ことって、きっかけさえあれば、誰しもできるのではないかな、ということ。

例えば食のことで言うと、

今、心と体は何を欲しているかなと自身に問うてみたり
食卓にある野菜の背景に想いを馳せてみたり
一口一口、ゆっくりと噛みしめてみたり
それらを消化してくれる自身の臓器にまで想像力を働かせてみたり

はてさて、どんな感情がわいてくるでしょう。
そして、どんな風に、これから食の選択をしていきたいと思うでしょう。
きっと、そんなことを突き詰めていくだけでも、ご自身の健康への道、あるいはどんな風にご自身が在りたいか、ということが見えてくるのではないかと思います。

と、偉そうなことを書きながら、今、頭の中は乗鞍で出会える春の山菜と夏の高原野菜のことでモクモクといっぱいになってきた私( *´艸`)
今年は乗鞍の山菜名人の指南を仰ぎたいなぁ。畑もしたい。。。あぁ。やりたいことだらけ。
とにもかくにも、春が楽しみ。

では、また次回。
次回は信州が長寿日本一になった、食に関する二つ目のポイントについて書いてみたいと思います。

P.S
春に開催予定の「のりくら養生」では、一緒にお食事をとりながら、ちょっとしたワークもご一緒にしてみたいと思っていますよ。
まずは、今ある環境から少し距離を置いて、ニュートラルな自分に戻って。
自然にかえる場所、ここ乗鞍で。
自然にかえる宿、ここRaichoで。
頭でなく心と体で感じる、そんなひとときをご一緒に過ごせたらと思っています。

そんなこんなの初企画「ニュートラルな自分に戻る『のりくら養生体験会』」の事前案内が欲しい方はこちらのフォームにご登録くださいね↓
http://norikurashi.com/contact/
件名に「のりくら養生」とご記入いただければと思います。
詳細が決まり次第、先行してご案内いたしますm(__)m

乗鞍の冬と目の前にあること

連日雪がしんしんと降り、乗鞍のスキー場にはモフモフの雪が降り積もっています。
今シーズンにスキーデビューした息子氏は、すっかりその面白さにハマり、休みの度に「スキー!スキー!」と行きたがる熱の入れよう。
そして一昨日、二人でスキー場へ出かけてみたらば、もうすっかり息子についていけない私|д゚)
ピアノの先生に一度スキーに連れて行ってもらったり、学校でもスキー教室があったので、アドバンテージを取られても仕方がないのだけれど。
それにしても子どもの上達って早くてびっくりします。
先をいかれるのはちょっぴり悔しいけれど(笑)、とにかくこの「やりたい!」「楽しい!」と感じるままに、そのまま伸びていくといいなぁと思ったりします。

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