よく食べたい よく生きたい 

今日の乗鞍は快晴で清々しいお天気です。
乗鞍岳の美しいことと言ったら。
今日、先ほど見てきた牛留池からの眺望↑。最高すぎる。

そうそう。この頃よく、「なぜこの乗鞍で私はこんなにも心地よさを感じるんだろう」と思っていました。
前回記事でも書いた通り、

静けさと
美味しい水と空気と
四季折々の自然美と
温泉と

があるから。
そう。それは確かにそうなのです。
でも、なんだかもっともっと奥深くに、心地よさの種があるような気がしていたのです。
今日は、その種探しについて。

昨日、一冊の本が手元に届きました。少し前から「読みたい!」と思っていたこの本。
「一汁一菜でよいという提案」。料理研究家の土井善晴さんの著作です。
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私はかれこれ3、4年前に、土井さんのレシピ集を図書館で借りたことがあって、その時には、「土井さんの提案するレシピって派手なお料理ではないけれど、家庭で家族と楽しむ日常の食事が、今より少し楽しい時間になりそうだなぁ」、と、そんな風に感じたことを覚えています。
以降、取り入れたレシピもいくつか。
それから、なんとなく、土井さんのことが気になっていました。

そんな土井さんの最新刊「一汁一菜でよいという提案」を昨日貪るように読んでしまいました。
そして、読んでいるそばから、ドキドキと胸の鼓動が……。

そう。この本の中に、私が乗鞍で感じる、心地よさの種に関するヒントがあったのです!

本の内容は、すごくシンプル。
帯に書かれている文章に、凝縮されています。
「大切なことは、一日、自分自身の心の置き場、心地よい場所にかえってくる暮らしのリズムをつくること。その柱となるのが、一汁一菜という食事のスタイルである」

たくさんの情報があふれる今の世の中で、「何を食べるべきか」「何を食べられるか」「何を食べたいか」ということを判断し選択していくことが難しくなっている。だけれども、そんなに食事を難しく考えなくてもいいよと。
一汁一菜(ごはん・味噌汁・漬物)という型を基本に据えて、淡々と日々の食事を整えることが、命を大切にし、未来をつくっていくことにつながるよ、というもの。
「ハレ」と「ケ」の食事を分けて考える、その心構えや食事のしつらえやについても興味深かったです。
ザックリすぎる要約なので、気になる方はぜひ、読んでみてください。
「一汁一菜でよいという提案(土井善晴)」

とにかく私はこの本を読んで、「当たり前の日常のごはん」の持つ力をすごく感じて、それを大切にしたいという思いが、心から湧き上がってきたのですね。
そして、料理家さんという枠組みを超えた、サトリの境地にある人の言葉ではないかと思ったりするフレーズも多々あって、それらが合わさって、読んでいてドキドキしてしまったのです。きっと。

中でも心に響いたのは、日本人がいくら食べても食べ飽きない味噌や漬物について書かれたこの箇所。

「味噌や漬物が入ったカメの中には微生物が共存する生態系が生まれて、小さな大自然ができています。味噌や漬物という自然物は、人間の中にある自然、もしくは、自然の中に生かされる人間とであれば、無理なくつながることができるのです。
私たちは、自然の景色を見て美しいと感じ、それは何度見ても見飽きることはありません。そのダイナミックな変化に感動することもあるでしょう。自然は自然とよくなじむ、このことを心地よいと感じます。その心地よさに従って、命を育んできたのです。」

あーーーーー。これだーーーー!と。

私の中にある自然。自然に生かされる私。

お味噌汁や漬物を口に含むとホッとしてジワーっと幸せを感じる自分も、
乗鞍の自然を前に感動して心震える自分も、

私の中にある自然・自然に生かされる自分が反応していたのだなぁと。

おそらく、私だけでなく、祖先の代から命を育み、つないできた日本人なら誰しも持っている感覚なのかもしれません。
そしてそれは、世界に伝えていきたい文化だなぁとも。

自然にかえる宿 Raicho」でできること、まだまだありそうです。
ここRaichoには、日本人だけでなく、海外からもたくさんのゲストが遊びに来てくれます。
いわゆるビシッとキマッた『旅館食』は提供しておらず、毎日セルフサービスの朝食をご提供しており、少しずつ改善をしているところなのですが、、、この「一汁一菜」という考え方を取り入れて、さらなる進化を遂げたい!と思いを新たにしたところです。

来てくださった方の中にある「自然」になじめる時間・空間・食事とともに、命を育む心地よさを提供できたら、、、そんな風に今思っています。

そのためにも、まずは自分や家族やスタッフが良く食べ、良く生きられるようにと思います。
今日の味噌汁、何にしよう(笑)

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