雪は友達 自然のなかで遊ぶのは、自分を取り戻す一つの方法

雪が大好きな息子。
昨年末に雪のシーズンが始まってから、
毎週末のスキーを楽しみ、やる気満々でスキークラブへ通っていました。

しかし、事件は突然やってきたのでした。

1月の末ごろ、そのスキーの最中に転んでしまい、じん帯を痛めてしまったのです。
学校ではスキー大会を控えていたし、休み時間や放課後に雪遊びを楽しむみんなの中へ
入ることもできず、我慢を重ねていました。
悔しい部分もあっただろうに、本人はあんまり後ろ向きなことは言わず、
「しょうがないよね。頑張って早く治す!」
と、けなげにリハビリを頑張っていました。

3月に入り、ここにきてやっと、診て頂いているお医者様から、スキーも徐々に初めてOKだよ!と
言われ、本当に本当に嬉しそうにしていて、ずっと近くで彼の感情の起伏を見てきた私も、
息子の表情がパッと明るくなったのが、本当に嬉しくて。

というわけで、この週末は、足慣らしにちょこちょこと雪遊びをしました。

一昨日スノーシューで訪れた善五郎の滝。
善五郎の滝氷瀑

善五郎さんも「まだ冬は楽しめるよー!」とでも言っているかのように、氷瀑の姿でドデーン!と佇み、我々を迎えてくれました。

途中、雪をかみしめるように、所々でごろんとなる息子。
「あー!気持ちいい!」を連呼。
雪に横たわる

そして、一昨日に引き続き、昨日もちらっと雪遊び。
で、ネイチャースキー。
楽しすぎて、はしゃいでしまう私と、
サクサク進んでいく息子。

この冬は、息子だけでなく
私自身も、こもって仕事をすることが多かったから、
余計に爽快感を感じるのでした。

冬に滞ってしまいがちだった
体の中のあれやこれやが、
汗とともに一気に流れ出した感じ。

心地よい疲労感と、
自然のなかでゆったり過ごすことで
感じられる充足感。
きっと、心と体のバランスを
調整してもらっているんだろうなぁ。

改めて、私達にとって、
なくてはならない環境と、
時間の過ごし方なのだな、と実感。

そしてまた、最近感じているのは、
オンとオフというよりも、
仕事と暮らしと遊びが、
もっとひとつながりになっていき、
どの瞬間も自分らしくいられたらいいな、
と、そんな風なこと。

そのために、私は「言葉にすること」や、
「形に表していくこと」を
自分自身でも大切にしたいし、
同じ方向を向いて、関わってくださる方のお手伝いをしたいなぁと思うのです。

本来の自分を いつでも思い起こせるように。
だって、人は簡単に忘れちゃうから…笑
メラメラメラ

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【熊五郎とシキ010】生きものの気配を感じてみよう

最近、乗鞍では、真冬の間に白い雪で厚く覆われていた地面が
顔をのぞかせることも多くなってきました。
暖かい日と寒い日が交互にやってきながら、
ゆっくりと春に向けて季節が移り変わっているのを感じます。

そうなってくると、そろそろ芽吹きの季節も近いかなと。
里の方では、ふきのとうが顔を出しているようす。
乗鞍でも、そんな芽吹きの季節がやってくるのが待ち遠しい今日この頃です。
というわけで、今日はその芽吹きや季節の移ろいに想いを寄せたおはなし。

芽吹き一つ、葉っぱ一枚、花一輪。どんな小さな生きものも、皆この瞬間を生きている。時期が来れば、それぞれのタイミングで芽吹き、葉が繁り、花開いていく。静かな季節も、賑やかな季節もただそこにあり、また次の季節へと、たんたんと向かっていく。その移りゆく彼らの気配を感じると、なんだか力をもらえる気がするのです。

【編集後記】
寒い冬の間、雪の下で静かにその時を待っている芽吹きたち。
彼らは、どれだけ日の目を見ることを待ちわびたことでしょう。
それは寒い冬をここで過ごしてきた、乗鞍人の気持ちにも通じるような
気がします。

乗鞍で暮らしてからというもの、その気持ちがほんの少し分かる
というとおこがましいけれど、芽吹きたちの気持ちに近づきつつあるような
気がするのは、気のせいでしょうか。

寒すぎて、手足がカチンコチンになって泣きそうな時があったり、
しもやけができたり、
大雪で、水道管が凍ってしまうこともあったり、
吹雪で外に出られず、じっとしているしかなかったり、
大雪のさなかでも雪かきをしなくてはならなくて大変だったり、
外で思うように体を動かすことができなかったり、
路面が凍結していて、慎重に慎重に歩いたり運転しなくてはならなかったり、
フレッシュな食べものが手に入りにくかったり、
なんだか時々、気持ちの面まで寒波に襲われそうになったり(笑)
etc…

どれも、寒さのひときわ厳しい乗鞍の暮らしならではの経験です。
でもそれはまるで、雪の下でじっと耐え、暖かい春の季節を待つ
生きものの「芽」のあり方にどこか似ているような。

そして、ようやく乗り越えつつあるこの冬のあれやこれやを思うとき、
春への期待、希望、嬉しさ、ワクワク感は、自分自身の中で、
もうなんとも言い尽くせない特別なものになってきているような気がします。
春に向かう気持ちそのものが、芽吹きみたいだなぁって。

暖かい街に住んでいるときにも、芽吹き・春に対して、嬉しい!ワクワク!
とした感情はあったけれど、
でも、今ほどの感情はわかなかったような気がします。
「冬」と「春」という季節の変わり目がこんなにもダイナミックだなんて
知らなかったし、その芽吹きを見つける嬉しさや味わう喜びも今ほどには知らなかった。
もちろん、こんなに待ち遠しいものだということも。

そう思うと、乗鞍って、季節の移ろいや、それにそって生きていく
生きものたちのエネルギーを本当に全身で感じることができる場所なのだろうなぁ、
としみじみ思います。(もちろん、味わうことも含めて…(*^^*))

そんな、乗鞍の芽吹きの季節はこれから。
今年は雪解けも早いようだから、その季節ももうすぐそこかもしれません。

この、行ったり来たりしながら冬から春へと日々移り変わる乗鞍もまた、
じれったいながら、いいんだなぁ。

ぜひ、ゆったりとした気持ちでここに身を置かれ、
その移りゆく生きものの気配を
身の周りに、
そしてご自身のなかにも
感じてみられてはいかがでしょう。

ではこのへんで。
来週3月15日(木)20時にお会いしましょう。

バックナンバーはこちらからどうぞ↓
☆熊五郎とシキ
http://norikurashi.com/kumagorotoshiki/

【熊五郎とシキ 007】土地の恵みをいただこう

乗鞍は、すごい場所だなぁと思います。
厳しさ-優しさ 激しさ-穏やかさ 静-動 緊張-ゆるみ etc…
とにかく強いんです。あらゆるコントラストが(笑)
で、ですね。
そんなコントラストの強い乗鞍の環境のなかで、自然と共に暮らしてきた先人の知恵とパワーが、「食」にあらわれている気がしてならなくて…。
今日の「熊五郎とシキ」は、そんな「食」に関するおはなしです。

この土地に根ざした作物や自生する植物には、生命力あふれる自然のエネルギーがぎっしり。そして、この土地の人たちが、その食材を用いて、暮らしのなかで工夫を重ねたり楽しんできた料理を味わってみると、心と体にじんわりなじんで、なんだか元気になれるような。ここに生きていること、生かされていることに自然と感謝したくなる……そんな力があるのです。

【編集後記】
乗鞍はただ今、白銀の世界。
雪に覆われた、静かな、でも時に厳しく激しく、その空気はピン!と張っている、そんな季節です。
もうそろそろ、穏やかな春が恋しい今日この頃ですが、、、
寒波の波をこえたかと思うと、次の寒波がやってきて…そしてまた次…といった具合で、まだもうしばらく、この雪深い季節が続きそうです。

でも、多分、この雪の下には、秘めたる芽吹きのパワーが、ニョキニョキと顔を出す、そのときをじっと待っているんですよね。
そう思うと、春が待ち遠しいし、その春の芽吹きを目にするだけでなく、
その香りを想像したり、口にすることを想像するだけで、一瞬、ほくほくっとした気持ちになります(笑)
心と体、めいっぱい春を待ちわびる、そんな感覚です。

冬は冬で、あたたかい蕎麦「投汁蕎麦(とうじそば)」という楽しみもあって、
これはこれで、冬ならでは、この土地ならではの体の芯からあたたまる蕎麦の楽しみ方だなぁと思うわけなんですが……。
書いていたら食べたくなってきました(笑)
(※投汁蕎麦(とうじそば)について詳しくはこちら↓)
https://norikura.gr.jp/product/touzisoba/

コントラストが強く、心や体に堪えることがらの多い、そんな土地だからこそ、
季節ごとに味わう、この土地ならではの恵みや知恵の結晶を
ひとつひとつ味わって、また次の季節を楽しみにする、、、
そんなささやかな楽しみを先人の方たちも重ねてきたんだろうな、と想像できます。

だから、ここの食べものは、優しいんだなぁ。きっと。
みずみずしいお蕎麦、ほっくり煮た花豆煮、香り豊かなぶどう葉寿司
滋味深いお漬物、蒸したて焼きたてが最高に美味しいおやきに薄焼き、
山菜いろいろ、きのこいろいろ……。

そんな季節ごとの乗鞍の恵み・知恵の結晶を じっくりと味わってみると、、、
パワーみなぎること間違いなし。
さぁて、明日は何たべよ(笑)

それではまた。
来週2月22日(木)20時にお会いしましょう。

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☆熊五郎とシキ
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【追伸 その1】
乗鞍へ移り住んでから感動したことの一つ。
それは、ここのお蕎麦の美味しさでした。
どのお蕎麦屋さんも美味しくて、いつもどこに行こうか迷ってしまうという。
というわけで、乗鞍のお蕎屋(しかもほぼ、自家栽培のお蕎麦という!)が食べられるお店をご紹介まで。

・中之屋 https://norikura.gr.jp/product/sobaya-nakanoya/
・そば処 合掌 https://norikura.gr.jp/product/sobaya-gasho/
・レストハウスチロル https://norikura.gr.jp/product/resthouse-tirol/

【追伸 その2】
Raichoでは、朝食時に、花豆煮や野沢菜漬けなど、ささやかですがこの土地ならではのものをご提供しています。
その他の食材も、できるだけ信州の素材を用いるように努めていたりも。
また春には山菜のお料理も、少しずつレパートリーとして増やしていきたいなぁと思っています。
ぜひ、お泊りになられる際は、おためしくださいませね。
そして、これからここで、土地の恵みをゆっくりじっくり味わう、そんな企画も企み中です。

それについてはまた改めて、ご案内しますね。

私的な乗鞍紅葉の魅力

乗鞍岳の紅葉が見頃を迎えつつあります。

今日は雨の乗鞍ですが、雨降る前にと、昨日の午前中、
紅葉を愛でながら少しトレッキングをしてみまして、
なんだかそこで見たものをシェアしたくなって、こうして数か月ぶり(苦笑)のブログに向き合っております。

さて、
昨日は「三本滝」に駐車して、そこからバスで山を登っていきました。
標高が上がるにつれて、道路際の紅葉の色づきが深まり、
と同時にワクワクがとまらなくなり、
バスの車内でも、皆さんの歓声が上がるほど。

でも、
いやもちろん、バスからの眺めも綺麗なのですが、やはりそこは歩かないと感じられないものがあるんですよね。
空気感、色合い、景色の移り変わるほど良い加減、その他もろもろ。
なんだろう、肌で直接感じられるもの、とでもいいましょうか。

というわけで、昨日は「大雪渓・肩の小屋口」でバスを降り、
登山道を下って三本滝まで、歩きながら紅葉を楽しんでみることに。
そんな中で感じることのできた、乗鞍紅葉の魅力をまとめてみました。
(いやいや、まとめるなんておこがましい。今時点で気づいたことを徒然なるままに。)

私的な乗鞍紅葉の魅力、その1。

見上げてみれば、日に照らされて一層美しい彩りがある。そのイロ・カタチが一様でなく、歩を進めながら折々に心踊ること。

乗鞍紅葉の魅力、その2

遠くを見渡すと、堂々たる錦の模様が目に染み入る。乗鞍ブルーの澄みきった空と穏やかな山並みと相まって、自然と深呼吸する心地に。まるで景色を体いっぱいに取り込むかのよう。

乗鞍紅葉の魅力、その3

足元には、健気でいて美しい彩りを放つ草紅葉がある。地に生える草たちの織りなす模様は、雑然としていると言うよりもむしろ、そこにある理由が草たちそれぞれにあり、大きなデザイン性を感じてしまう。

まだまだ続く 乗鞍の紅葉、そして……

乗鞍の紅葉は、これから山の上の方から徐々に、高原の方へと下りてきます。

その移ろいも含めて、これからここで、とっぷりと味わうこと。
そしてそれを必要とする人と共有すること。
それが今、私にできる1つの選択です。

余談。
なぜこうして私はブログを書く気になったのだろう。(実に半年ぶりに!)
……と考えてみると、

ここ乗鞍の美しさを私がどう感じ、どう見ているのか、ということを言葉にしてみたかったから。
というのもあるし、

今、目の前にあるものを純粋にアウトプットしてみたら、どうなっていくのかな、
ということへの興味もある。

でも、多分、一番の動機は、

紅葉を愛でるという行為も含めて、
ここ乗鞍で自然とできる「五感を豊かに過ごすこと」を
日々の暮らしの中に浸透していけたら、
自分自身を縛り付ける色々なものから、もっと自由になるし、
幸せを選択できる自分になれる
っていう確信を最近得たからかもしれない。

またその辺りのことは、追々に。
というわけで、シレっとブログ再開。(テヘ)

自然にかえる宿

乗鞍の冬と目の前にあること

連日雪がしんしんと降り、乗鞍のスキー場にはモフモフの雪が降り積もっています。
今シーズンにスキーデビューした息子氏は、すっかりその面白さにハマり、休みの度に「スキー!スキー!」と行きたがる熱の入れよう。
そして一昨日、二人でスキー場へ出かけてみたらば、もうすっかり息子についていけない私|д゚)
ピアノの先生に一度スキーに連れて行ってもらったり、学校でもスキー教室があったので、アドバンテージを取られても仕方がないのだけれど。
それにしても子どもの上達って早くてびっくりします。
先をいかれるのはちょっぴり悔しいけれど(笑)、とにかくこの「やりたい!」「楽しい!」と感じるままに、そのまま伸びていくといいなぁと思ったりします。

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